お遍路を始める準備

お遍路を始めるなら最低限必要なものからあると便利なものがあります。
どんな準備をしたらいいのか、完璧にそろえる必要はありません。
お気持ちや予算に合わせてムリなく揃えてみましょう。お遍路は基本、白装束です。簡略化して洋服の上から白衣、白い靴でも大丈夫です。特に最初の巡礼では衣装を整えると、お参りをするうえでの気持ちや心構えなどがかなり変わってきますよ。

すげ笠・遍路傘 ★★★
夏の暑い日差しや、雨よけになりあると便利です。一目でお遍路さんだとわかるので、接待やコミュニケーションツールにもなります。
自分自身の気分もあがります。
帽子でも帽子でも大丈夫です。
●帽子の場合はお堂の中では脱ぐ必要がありますが、すげ笠は脱ぐ必要はありません。

白衣 ★★★
背中の部分に御朱印をおしてもらう白衣もありますが、
着て巡礼をする白衣になります。夏用は袖なしもあります。袖なしは冬場の上着の上から羽織ることもできます。白衣に御朱印を受ける方は、道中衣(着て歩くもの)と判衣(御朱印を受けるもの)の2枚調達して、浄土へ旅立つときにお大師様に導いて頂くための通行証と言われています。

輪袈裟 ★★★★★★
輪袈裟はお坊さんの法衣を簡略化したもので
お遍路さんにとっては正装具となります。あった方がいいでしょう。
つまりこれを首からかけるだけで正装ですという意味です。
お遍路の最中、食事の時やお手洗いの際は外すのがマナーです。
お遍路を終えた後はお寺参りで使用するのも良しとされています。

金剛杖 ★★★★
車遍路の方で健脚な方なら必ずしも必要ではないですが、金剛杖は弘法大師様の化身と言われていて必ず「同行二人」と書いてあり、弘法大師様と二人でお参りしているという意味になります。歩き遍路の方なら、険しい道中お持ちになる方が多いです。橋の上では杖を突かないのがルールです。

念珠 ★★★
念珠は心身を清浄にして仏への帰依を表します。四国遍路は真言宗ですが宗派はそこまで気にされる必要はありません。
ご自分が持っている数珠をもっていかれたらいいと思います。
購入するなら108の煩悩からなる真言宗本連の数珠があるのでお勧めです
念珠は親玉を上にして必ず左手に持ちます。決して首からかけないようにしてください。

山谷袋 ★★
納経帳や線香・ろうそく・お賽銭・念珠・納札の他、貴重品や財布やタオルなど個人の必要な持ち物を入れて巡拝します。
お遍路中は雨が降ることもあるので防水の山谷袋で、なおかつ、札所ではその都度本堂と太子堂でお賽銭・納札・ろうそくなどを取り出すので、出し入れのしやすいものを選ぶのがおススメです。

ろうそく・線香 ★★★★★
一回の札所で本堂と太子堂で各1本ずつロウソク2本・線香各3本ずつ6本必要になります。すべてのお寺をお参りするには高野山を入れて89寺
ロウソク178本線香は534本必要になります。(数にするとビックリですが。。)取り出しやすく100均などでいいものを見つけて運ばれるのがおススメです。
●ロウソク立てが太いためローソクの底穴が大きいものがいいです。
チャッカマンやマッチも忘れずに。


納経帳 ★★★★★
四国八十八か所霊場専用の御朱印帳を納経帳と言います。
各札所でお経を唱えたり写経を奉納した印に納経所で納経軸や納経帳に頂くものです。先に記載した判衣に受ける方もいらっしゃいますし、ご自分の好きなものでいいと思います。
頂いた納経は一生のお守りで納経帳に礼拝される方もいます。
結願された納経軸は表装して掛け軸にして家宝として仏事や床の間に飾られています。

納札 ★★★★
各札所を参拝した証として納めたり、お接待を受けた際にお礼に渡す札です。前もって巡拝年月日と住所・名前・数え年を記入して、各寺で2枚ずつ納めます。お遍路の回数によって1~4回目までは白、5~7枚目は青
8~24回目までは赤、25~49回で銀、50回~99回では金色の札になります。

持鈴
その他にも持鈴(じれい)と言って金剛杖と鈴を合わせた形の法具で、魔よけとして持つ鈴があります。読経の際に節に合わせて使用したり
ご詠歌を奉納したりするときに使用する鈴があります。金剛杖やバックに付けて巡拝します。

巡拝ズボン
きちんと白装束で整えたい方には巡拝ズボンがあります。程よく伸縮するので履きやすく夏も快適です。乾きが早いので宿で洗濯すれば翌朝には乾いています。